いよいよ勝負のフリースケーティング!
かつてないまでのハイ・レベルとなった、ファイナルの男子ショート。
正直出過ぎかと思える程大盤振る舞いな配点ではありましたが、ベルネルさんとアボットくんを除いては、全員が「自らのキャリア史上初」と形容するほどのパーフェクトな演技を結実させました。
そして迎えたフリースケーティングの模様を振り返ってみます。
世界のTOP6が集った
トマシュ・ベルネル(CZE)
実力は折り紙付きながらも、繰り上げ出場となったショート6位のベルネルさんは、この日もおよそ持ち味とはかけ離れた滑りでひとりどん底の最下位に
後半のジャンプはことごとくシングルになるという信じられない結末でした。
ただ、この大会が世界一決定戦であることを私たちに忘れさせずにいてくれた、唯一の4回転ジャンパーとしての功績は十分に称えたいところです。
ジェレミー・アボット(USA)
5位からの巻き返しとなったアボットくん。
出だしの4回転転倒でも驚愕の技術点84.12を叩き出しました!
同胞のお兄さまとはPCSで大きく水を開けられてしまったためフリーでの首位も譲ることとなりましたが、ショートの危うさからは大躍進を遂げました。
ジョニー・ウィアー(USA)
4位発進のウィアーくん。
いつからでしょう、彼が4回転跳ばなくなったのは(遠い目)。
でも、今大会ショートもフリーも、ノーミスだったのは彼一人だけではないでしょうか。
トップレベルの選手、と言うときに最近はめっきり名前が出てこなくなってしまいましたが、これだけジャンプが綺麗に揃うとさすがに圧巻です。
織田信成(JPN)
さあ、日本中のボルテージが上がります。
ショート3位の織田くん。いざ出陣。
前日に4回転のことは珍しく口には出さなかったことからも予想出来たことではありますが、この大舞台でしっかりと回避して来ました。策略とは言え、個人的にとても残念・・・。
しかしながら、最後のアクセルが1回転になってしまった以外は、いつものごとく美しい着氷のジャンプが並び、いつものごとく綺麗な採点表を記しました。
エヴァン・ライサチェク(USA)
今年初の世界一を決定する戦いも残るは共にショートでとんでもない得点を出した二人に絞られてきました。
まずは僅差で2位となったエヴァンくん。
彼も毎年しっかりと人気曲を選択して来ますね、『シェヘラザード』。何をしても映える大柄かつしなやかな動き。
一番の稼ぎ技3Aは必ずジャッジの前で見せつけるのも強気の証拠です。
このフリーでは2つ目は入りませんでしたが、圧倒的なPCSに助けられ、アボットくんの得点を上回りました!
高橋大輔(JPN)
日本中がお祈りのポーズで出迎えた大ちゃん。
勝負のフリー、『道』♪
既にエレメンツが決まれば青天井のPCSが約束されている名作の予感。何の迷いもなく4Tの助走へと突入してきました。
ぎゅっ(両手を握るしめる音)
結果は、最悪の回転不足転倒・・・。
でも、今シーズンまだ一度も決まっていないのだから、カナダ杯のときのようにその後の建て直し方法もしっかり段取っている筈!
と思ったらば!!
直後に意識が飛んだとの談話(!)。
体に染みついた練習の成果か、果敢にも最後まで3回転を跳び続けましたが、ラストのスピン2つが、前半に入れたエレメンツと同じものを繰り返してしまったり、回転不足で無効になったりと、痛恨の0点&0点。
嗚呼・・・そこまで減点されていることを、得点見る前の大ちゃんは気づいていたでしょうか。
恐怖の技術点53.25は、もっとハラハラさせられた最初の世界復帰メジャー戦NHK杯のときよりも更に8点ほど低い評価でありました・・・。
フリースケーティングの結果
Pl. | Name | Nation | TSS = | TES + | PCS + | SS | TR | PE | CH | IN | Ded. – |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | Evan LYSACEK | USA | 159.60 | 75.60 | 84.00 | 8.40 | 8.10 | 8.50 | 8.55 | 8.45 | 0.00 |
2 | Jeremy ABBOTT | USA | 158.73 | 82.13 | 77.60 | 7.75 | 7.60 | 7.75 | 7.65 | 8.05 | 1.00 |
3 | Nobunari ODA | JPN | 155.71 | 77.71 | 78.00 | 8.05 | 7.30 | 8.00 | 7.85 | 7.80 | 0.00 |
4 | Johnny WEIR | USA | 152.75 | 77.25 | 75.50 | 7.70 | 7.20 | 7.70 | 7.45 | 7.70 | 0.00 |
5 | Daisuke TAKAHASHI | JPN | 134.65 | 53.25 | 82.40 | 8.45 | 7.90 | 8.05 | 8.30 | 8.50 | 1.00 |
6 | Tomas VERNER | CZE | 122.15 | 52.15 | 71.00 | 7.25 | 6.85 | 6.95 | 7.35 | 7.10 | 1.00 |
最終結果は
FPl. | Name | Nation | Points | SP | FS |
---|---|---|---|---|---|
1 | Evan LYSACEK | USA | 249.45 | 2 | 1 |
2 | Nobunari ODA | JPN | 243.36 | 3 | 3 |
3 | Johnny WEIR | USA | 237.35 | 4 | 4 |
4 | Jeremy ABBOTT | USA | 235.38 | 5 | 2 |
5 | Daisuke TAKAHASHI | JPN | 224.60 | 1 | 5 |
6 | Tomas VERNER | CZE | 192.32 | 6 | 6 |
この結果を踏まえ、日本スケート連盟の規定により、GPF日本人最上位メダリストである織田くんが五輪内定第一号と決まったのでありました!!!
4年間、苦労して来たもんね。
取るべくして取った、五輪切符です。おめでとうございます!
評判の高いこのプログラムに更に磨きをかけるべく、あと2ヶ月、頑張って下さい。
一方の大ちゃん。
この屈辱も、あなたの目指す高みに辿り着くための、ほんの通過点。
全日本で待ってます!!
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