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ドラマ『青い鳥』(1997年)/ネタばれ・あらすじ・セリフをリフレイン―④

脚本・野沢尚氏、主演・豊川悦司さんの名作ドラマ『青い鳥』をリフレインしています。のどかで平和な田舎の風景から、衝撃のストーリーが展開。ネタバレ注意です。

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妻の死、そして父の死、ふたつの不幸を武器に同情票を買って今や市長の椅子に座る広務は再選を目指す最中にふってわいた理森の帰郷が目障りでしかたがなかった。

ましてや詩織は真実を知り、理森への憧憬の念を再び募らせている。

二人が6年前の事件を精算して、家族の絆を取り戻すのを恐れた広務は、ただ一人忌まわしい過去から人生を切り離そうと自らは再婚を決意、そして詩織をアメリカへ留学させようと手配する。

そのことを知った詩織は、理森が乗る下関行きの列車に父に無断で飛び乗った。

詩織はカバンの中から瓶詰めの遺骨を取りだした。
かつて三人で幸せに暮らした束の間の北海道で、いつか必ず母の故郷・鹿児島へ家族旅行に行き、南十字星を見ようと指切りをした、その約束を今から果たすのだと言う。
無断行動は仮釈放の取り消しを意味していたが、理森は下関には寄らず、詩織と共に鹿児島へ向かうことを決意する。

詩織の家出を知った広務は、真っ先に美紀子の所を訪ね、6年前と同様、美紀子が理森をつなぎ止めておかなかったことをなじった。

広務はこのスキャンダルが市長選の足かせになることを嫌い、警察へ誘拐事件として届け出た。

かほりと詩織、愛する女を立て続けに理森にさらわれた恨み。

それを広務は、理森を徹底的に破滅させることで晴らそうとしていたのだ。

そのことを知った理森と詩織は、それでも警察の目をかいくぐって旅を続けた。

追われる身ではあったが、二人にとっては幸せなひとときでもあった。

そして詩織ははっきりと自分の気持ちに気付いた。
父としてではなく、男として理森を愛しているのだと言うことに。

理森もまた、「自分は誰にも愛されていない」と絶望する詩織に、罪の意識からずっと心にしまっていた言葉を告げた。

「俺が君を愛しているから」

1日に1度、引き潮になると、砂浜が繋がって歩いていける島がある。
かほりの言葉を頼りに二人はその島に辿り着くと、明け方の一番暗い時間、海面に浮かぶように現れた南十字星の一等星を見つめ、ようやく本懐を遂げた。

二人は手の平に乗せたかほりの遺骨が風に乗って海へと向かっていく光景を見ながら、ようやく安住の地に赴く恋人を、母を弔うことができた。

理森は詩織を美紀子に託し、出頭することを決意。

決別の駅で二人は、「青い鳥」の話中、未来の国に住む恋人達が別々の人生を歩むときの誓いの言葉になぞらえ、お互い幸せになっていることを目印にまた会おうと強く誓い合うのだった。

広務は結局再選叶わず、全ての憑きが落ちたように安らかな顔になった。
詩織とも和解し、誘拐事件の告訴も取り下げたが、理森は罪を敢えて受け入れ懲役に勤めると言う。
詩織も一人綿貫家を去って、そのまま行方が判らなくなった。

それから4年。

理森と詩織は、清澄駅で運命に引き寄せられるように出会った。

「お帰り」

「ただいま」

互いに約束した通り、幸せに満ちた表情で再会したことを喜び、二人は今こそきつく抱き合った。

― おわり ―


この後、続編として、理森と詩織の結婚後の生活が描かれたものがありました。

二人は日差しが降り注ぐ異国の地で幸せに暮らし、みちるという娘がひとり居ました。そして詩織のお腹には二人目の子供が。

みちるが母親のハーモニカを見つけて吹いたことから、詩織が理森との過去を回想する・・・というような内容でしたね。この続編もとても素敵でした。

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