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【2009-2010】全日本フィギュア男子シングル/オリンピック代表権を懸けた戦い

バンクーバー五輪シーズンの全日本フィギュア。
世界一勝つのが難しいこの大会で、日本のスケーターたちは歴史的な戦いを展開しました!

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世界一勝つのが難しい国内大会、全日本選手権。
バンクーバー五輪の出場権を懸けた、より熾烈な争いとなった今大会。男子シングルの模様を振り返ってみます。

  • 日程:2009年12月25日~27日
  • 会場:大阪府なみはやドーム

ショートプログラム

ショート終了時点での順位は、

PL.選手名TSSTESPCSSSTRPECHINDeduction
1高  橋  大  輔  92.8551.2041.658.308.058.458.308.550.00
2小  塚  崇  彦  80.5443.0437.507.607.357.607.507.450.00
3織  田  信  成  79.6042.7037.907.757.407.607.607.551.00
4町  田      樹  75.3542.6032.756.706.206.706.556.600.00
5無  良  崇  人  74.8541.7033.156.856.306.806.706.500.00
6郡  山  智  之  69.3938.8430.556.205.806.106.156.300.00

大ちゃん、GPFに続き、凄い点出ました!
サーキュラーステップ、レベル4で尚かつGOE「3」って、見たことないかも

フリースケーティング前半グループ

南里康晴選手

映像始めは南里くん。
春に股関節を手術したのだそう。
少し前までは、日本のTOP3と言えば、大ちゃん・織田くん・南里くん、という布陣だったのですが、不振に怪我が続いているうちに、そのポジションには小塚くんがすっかり定着してしまいました。
今日この場で滑れることだけで満足、というコメント通り、演技終了後のコーチの涙が全てを物語っていましたね。

田中刑事選手

中学生なんだけど、既に完成されたトータルパッケージを感じますね。
ジャンプが綺麗。ほんとに綺麗。
だけど世界ジュニアの枠はライバル・羽生くんに座を譲ることになってしまいました。

中庭健介選手

中庭さん。
現役に拘り、4回転に拘り、時には奇をてらった趣向でエキシビションを盛り上げてくれる彼。
・・・ではありますが、今回は残念すぎる結果。
望んだ通りの評価は得られませんでしたが、自分なりの美学を貫き通しました。

フリースケーティング最終グループ

町田樹選手

トップバッターはシニア・デビューとなる町田くん。
3Aがふたつ入りました。
盛り上がった会場のボルテージを追い風に、後ろへ続くお兄さん達に最高のバトンを渡しました。

織田信成選手

第二滑走、織田くん。
これまで出てきた選手とは明らかに違う次元。滑るにつれ演じるにつれ、その凄さを感じずにはいられません。
後半の3-3-2は圧巻!
今期初チャレンジとなる4回転は、んー、失敗・・・。五輪でのぶっつけ本番を余儀なくされることとなりました。

無良崇人選手

第三滑走、無良くん。
持ってること知りませんでした・・・4回転トゥループに挑んできました!!
まだまだ成長過程の入り口付近。のびしろ、大きいですよ。
男子に唯一、代表選考で波乱があるとしたら、無良くんと小塚くんの戦いだろうと踏んでいましたが、この日の無良くんは体調が悪く、正直見ていられないほどの痛々しさでした。
ふらつきながらも滑りきった意地と根性を、来年以降の糧として下さい。

郡山智之選手

第四滑走、郡山くん。
ジャンプは精彩を欠きましたが、見せ場は「リバーダンス」終盤のストレートラインステップと言うことで、しっかり体力も温存し、思う存分踊り演じきりました。自分の魅力をしっかりと表現しました。
念願の最終グループだったんだけど、フリーは13位となりました。

小塚崇彦選手

さて、第五滑走、小塚くん。
4年前から大幅に成長し、五輪代表への最終アピールです。
こちらは織田くんとは対照的に、今シーズン初めてクワドを回避してきました。代替に飛んだ3Lzは加点もついて穴埋め成功です。

2つ目のアクセルが決まったところで緊張感切れちゃったかな。3Fが2Fに、2Aが1Aに、最後のストレートステップはレベル1に。
布袋さんの艶っぽいギターのおかげでしょうか、坊ちゃん坊ちゃんしていた小塚くんが、とても色っぽく見えるこのプログラム。エンディングポーズも素敵でした。

高橋大輔選手

大ちゃん、最終滑走。
誰が何と言おうと、自分自身の体がNGだと言っても、決して外すことのなかった4T。
この日も成功を見ることはありませんでしたが、これを含んで初めてプログラムが成立するのだという不動の思い。途中でヒヤッとするジャンプもありましたが、全ての3回転を決めたことで1位は確保。
そして既に芸術的には世界でも完成を見たとの評価を獲得している今年のフリーです。プログラムコンポーネンツで9点台出せるのは、一流選手の中でも大ちゃんとプルさん、ノーミスだったときのチャンくん位しかいないのではないでしょうか。振り付け、万歳です。
バンクーバーのリンクで、ジャッジに絡んでいく大ちゃんを見るのが楽しみです。
文句なしの優勝、おめでとうございます!!

フリーの結果

PL.選手名TSSTESPCSSSTRPECHINDeduction
1高  橋  大  輔  168.2879.9888.308.808.608.858.859.050.00
2織  田  信  成  164.7085.0080.708.257.758.257.958.151.00
3小  塚  崇  彦  155.5975.8979.708.207.807.957.908.000.00
4町  田      樹  139.6770.7768.907.056.606.956.956.900.00
5羽  生  結  弦  137.2372.0365.206.556.306.356.656.750.00

代表選考、決まる

この結果を踏まえ、

  • オリンピック ⇒ 高橋大輔、小塚崇彦、織田信成
  • 世界選手権 ⇒ 同上
  • 四大陸選手権 ⇒ 中村健人、町田樹、南里康晴
  • 世界ジュニア ⇒ 羽生結弦

の方々が、それぞれの代表の座を射止めました!

男子シングルの最終結果はこちら(上位10人)。

PL選手名所属SPFSPoints
1.高  橋  大  輔  関西大学11261.13
2.織  田  信  成  関西大学32244.30
3.小  塚  崇  彦  トヨタ自動車23236.13
4.町  田      樹  関西大学44215.02
5.南  里  康  晴  ㈱ふくや76201.01
6.羽  生  結  弦  宮城FSC135195.22
7.中  村  健  人  明治神宮外苑FSC107188.39
8.田  中  刑  事  倉敷FSC98187.26
9.佐々木  彰  生  明治大学129179.83
10.無  良  崇  人  中京大学514177.78

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