名古屋で開催された今シーズンのNHK杯
日本からは、
- 男子シングル:高橋大輔選手/小塚崇彦選手/村上大介選手
- 女子シングル:安藤美姫選手/石川翔子選手/中野友加里選手
が出場しました。
ISUの記事で男女シングルSPを読み解く
男子ショート
フランスのブライアン・ジュベールが首位に立った。アメリカのジェレミー・アボットが2位、同じくジョニー・ウィアーが3位と後を追う。
ジュベールはサファリ・デュオの『Rise』に乗せ、プログラム冒頭に力強い4回転―3回転と3回転半を次々と成功させるが、3回転ルッツでステッピングアウト。
欧州チャンピオンは続く2つのスピンでレベル4、ステップではレベル3を獲得した。
コンビネーション・スピンはレベル2の判定だった。要素点46.80、プログラムコンポーネンツで38.55、計85.35点は、前回出場のエリック杯から大きく躍進した。
「今日の演技には満足しています。初戦は苦しい結果で大変悔しい思いをしましたので、今回は絶対に良い演技をしなければらないと思っていました。これで残りの試合にも自信を持って臨むことができます」
アボットはビートルズの『A Day in the Life』で優雅に滑り出し、出だしの3フリップ-3トゥ、3アクセル、3ルッツを確実に成功。
現グランプリ・ファイナル・チャンピオンはチェンジ・フット・スピンとフライング・シット・スピンでレベル4、コンビネーション・スピンと2つのステップ・シークエンスでレベル3の評価を得た。
アボットの得点83.00(45.40/37.60)はこれまでの自己ベスト78.26を大きく上回った。
「初めてづくしなのでとても緊張していました。今シーズンの初戦であり、コーチも変えました。新しいことだらけだったので、うまくいくのかどうかとても心配でしたが、練習ではずっと好調を維持していたので、今日はいつも通りに滑ることができました。」
『I Love You, I Hate You』と自ら名づけたプログラムを演じたジョニー・ウィアーは3ルッツ-3トゥ、3アクセルと3フリップに成功。
2つのスピンでレベル4、コンビネーション・スピンとサーキュラー・ステップでレベル3を獲得し、78.35点(41.70/36.65)でシーズン・ベストを更新した。
「2週間前のロシアの初戦では自分自身の滑りに腹を立てていました。試合後アメリカに戻った短い期間に、精神面を鍛えなおすため厳しい練習をしました。飛行機に乗ったとき体調が悪く、熱があったのですが、それでも滑りきることができたのは夏の間に積み重ねた成果が発揮できたからだと思います。」
昨シーズンの怪我で2007年以来のグランプリ復帰戦となった高橋大輔(日本)は、3フリップ-3トウのコンビネーションと3アクセルを決めたものの、3ルッツで着氷が乱れ、サーキュラー・ステップでは転倒した(78.18点)。
小塚崇彦は3ルッツ-3トゥのコンビネーションジャンプと3フリップに成功、4つのスピンでレベル3を獲得するも、3アクセルに失敗した。
(訳:まくりあ)
男子シングルSPの結果(上位5人)。
Pl. | Name | Nation | TSS = | TES + | PCS + | SS | TR | PE | CH | IN | Ded. – |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | Brian JOUBERT | FRA | 85.35 | 46.80 | 38.55 | 7.80 | 7.20 | 7.95 | 7.70 | 7.90 | 0.00 |
2 | Jeremy ABBOTT | USA | 83.00 | 45.40 | 37.60 | 7.55 | 7.35 | 7.65 | 7.45 | 7.60 | 0.00 |
3 | Johnny WEIR | USA | 78.35 | 41.70 | 36.65 | 7.30 | 7.00 | 7.50 | 7.35 | 7.50 | 0.00 |
4 | Daisuke TAKAHASHI | JPN | 78.18 | 40.28 | 38.90 | 7.90 | 7.40 | 7.85 | 7.75 | 8.00 | 1.00 |
5 | Takahiko KOZUKA | JPN | 74.05 | 38.60 | 36.45 | 7.55 | 7.00 | 7.25 | 7.30 | 7.35 | 1.00 |
女子ショート
アメリカのアシュリー・ワグナーが日本の安藤美姫、中野友加里を抑えて首位に立った。
ワグナーのプログラムは『Once Upon a Time in America』。
3フリップ-2トゥのコンビネーション、3ルッツを決め、2つのステップがレベル4を獲得したが、2アクセルがダウングレードの判定を受け、得点は56.54点(要素点29.62、構成点26.92)だった。
「首位となるのはもちろん嬉しいのですが、決してベストの出来ではありませんでした。2アクセルのダウングレードはもったいないことをしましたが、明日のフリーではシニアの選手らしく2アクセルをきちんと決めて取り戻したいと思います。」
安藤はモーツァルトの現代版『レクイエム』で3ルッツ-2ループに挑んだが、ルッツが両足着氷となる。また3フリップでは転倒、しかし2アクセルは成功させた。
コンビネーション・スピンではレベル4、フライング・シット・スピンとスパイラルではレベル3を獲得するが、レイバック・スピンは僅かレベル1となり、得点は56.22(28.70/28.52)。
「最低のショートプログラムです。ジャンプ・ミスが原因ではなく、気持ちが籠もっていませんでした。3-3のコンビネーションを飛ぶ予定でしたが、3-2で行こうとコーチと決めたことで闘争心が萎えてしまいました。3-3は今シーズン勝つための鍵であり、何度も練習してきたので。」
中野もジャンプに精彩を欠いた。
3ルッツは回転不足の上ステッピングアウトとなりコンビネーションとならなかった。その後は3フリップ、2アクセル、そして美しいスピンで演技を立て直した。3つのスピンは全てレベル4となり、得点は54.92(28.40/26.52)。
「フランス杯のスコアを上回ることができませんでした。失敗はとても残念です。ただ他のエレメンツは良かったので、明日に繋がると思います。今日のことは忘れて、フリーでは全てのポイントを確実に取り、巻き返します。」
(訳:まくりあ)
女子シングルSPの結果(上位5人)。
Pl. | Name | Nation | TSS = | TES + | PCS + | SS | TR | PE | CH | IN | Ded. – |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | Ashley WAGNER | USA | 56.54 | 29.62 | 26.92 | 6.85 | 6.50 | 6.75 | 6.75 | 6.80 | 0.00 |
2 | Miki ANDO | JPN | 56.22 | 28.70 | 28.52 | 7.15 | 6.85 | 7.05 | 7.25 | 7.35 | 1.00 |
3 | Yukari NAKANO | JPN | 54.92 | 28.40 | 26.52 | 6.75 | 6.40 | 6.60 | 6.75 | 6.65 | 0.00 |
4 | Laura LEPISTO | FIN | 53.64 | 26.44 | 27.20 | 6.95 | 6.60 | 6.80 | 6.80 | 6.85 | 0.00 |
5 | Alena LEONOVA | RUS | 52.34 | 26.90 | 26.44 | 6.80 | 6.35 | 6.55 | 6.65 | 6.70 | 1.00 |
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